専門医のコラムDr's Column

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2015

「食品のカロリー計算はもうやめよ」、英国医学誌で報告

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 「食品のカロリー計算を止めよ

そんな論説が英国の医学誌に掲載されました。

「禁煙よりも栄養改善」

3人の研究者が、英国の有力医学誌BMJ誌の関連誌で、オンラインで心臓関係の医学論文を掲載するオープンハートの論説記事として2015年8月27日に報告しました。

Shift focus from calorie counting to nutritional value of foods for heart health, say experts

単純にカロリー計算を止めろと言っているのではなく、これからは食品の栄養価へと注意を転換すべきだと述べています。栄養価を高める発想の方が、心臓や血管の病気と死亡を減らして、肥満を抑える効果が高いとの考えです。心臓や血管の病気とその原因による死亡を早急に削減し、増加する肥満を抑えると伝えています。

この研究者は、科学的な根拠に基づいて検証を続けた末に、喫煙を止めるよりむしろ、食事の変更こそ健康を改善するために重要であるという考えに至っていると報告しています。

産業が医者に影響力

栄養含有量の大切さが分かっているにもかかわらず、「食品産業と減量産業によるカロリーへ過剰な注目の中で、医者はあまりにも長い間行動を誤ってしまった」と指摘。

研究者らによると、例えば、魚油に豊富と知られているオメガ3多価不飽和脂肪酸、オリーブ油、ナッツへの転換が心臓や血管の病気による死亡を数カ月で削減できるとのことです。

研究グループは、低カロリーの効果の限界を強調しています。

低カロリーの食事を取ると体重を減らしても病気を防げないといった研究報告が出ているとも指摘しています。心臓や血管の病気による死亡の危険性を押さえきれないのです。

むしろ栄養素そのものが効果を発揮すると見ています。

研究者らは、砂糖の入った飲料を毎日の飲むと2型糖尿病の危険性が増すと紹介しています。それに対して、手の平一杯のナッツ(30gのクルミ、15gのアーモンド、15gのヘーゼルナッツ)、または小さじ4杯のエキストラバージンオリーブオイルを取ると心臓発作と脳卒中の危険性を下げられると報告。ナッツを1週間に2回食べることで米国だけで9万人の死亡を防ぐことができると、栄養素の大切さの一例としています。

大きい経済的損失

肥満にかかる医療費は、英国の公的医療保険(NHS)では年間50億ポンド以上、日本円で9000億円以上に上っているという。2型糖尿病の費用は年間200億ポンド以上、日本円で4兆円近く。今後20年で2倍になると予測されています。米国では、過去5年で4割増加して、2012年に2450億ドル、日本円で26兆円ほどに至っていると紹介されました。

カロリーとダイエットではなく、食物の量から質に視点を移すと、肥満のみならず、糖尿病のようなさらに先の問題の解決にもつながると考えているようです。

強力な薬であり、回りの遅い毒薬

食事の質の低下は、運動をしないこと、喫煙、飲酒を合わせた体への負担よりも悪影響は大きいというのが研究者の見方。

「カロリー計算を止め、代わりにより栄養と食事の変更を促進する時。早急に顕著に心臓と血管の病気を原因とした死亡率を削減する」と何度も強調しています。

食品は最も強力な薬、最も回りの遅い毒薬でもある」と、標語案も出しています。

砂糖の入った飲料に課税する一方で、果物、野菜、ナッツをもっと安くするために政府の助成金は意味があり、ジャンクフードの販促には監視の目を」といった考え方を示しており、面白い案だと思います。

当然、目の病気もこうした考えを頭に置いておきたいと考えます。眼科での疾患も、『最も強力な薬である食品』に注意して下さい!

 

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